2021.06.04
昨年の暮れに開催された
マノワ冬の贈り物展~ウィリアムモリスカーテンフェア~に
来られたお客様が、「展示会で見たカーテンがやはり忘れられません!」
ということマノワショールームへお越しくださいました。
今回は廊下の間仕切りのカーテンと
寝室のベッドスプレッドを作りたいというご要望でした。
ショールーム内のカーテンを色々とご覧いただいたのですが
どれも素敵で決められないので
一度現場を見てコーディネート提案して欲しいということで
廊下の間仕切りに納めさせていただいたカーテンが
こちらです。
モリスの夏の別荘のケルムスコット・マナーの寝室にある
四柱式寝台を囲むカーテンからインスパイアされたと
される、鳥や花々に囲まれた大きな木のデザイン。
既存の木枠や空間に置かれている箪笥などに
合わせ木材がとても引き立ちます。
今回は廊下のフローリングの張替え工事も行いましたが
既存の木材とできるだけとけこむようにしました。
これからの季節にはとてもピッタリなプリントコットンのカーテンですね。
窓から吹く初夏の風が気持ちよさをプラスしてくれていました。
寝室はこちらです。
寝室のカーテンにもともと使われていたイエローをより一層引き立たせた
空間にされたいというご要望でした。
横長の大きな窓とその半分の窓が2つ寝室にはありました。
カーテンをみさせていただくと黄色の艶のある糸で織られた
カーテンが取り付けられていました。
そこでご提案したのはレスターアカンサスのグリーン系の生地です。
更にカーテンに似た黄色の生地をジョイントして
ベッドスプレッドを作成しました。
このお部屋で特に心掛けたことは、
空間の重量のバランスです。
大きな窓のカーテンとベッドという空間においては
面積を占める部分の重量です。
メインは黄色ではなくグリーンの糸が多く使われている
織物をご提案しました。
それにより黄色を引き立たせる効果を狙いました。
更に垂れる部分にはカーテンに似たような
黄色の艶のある生地をジョイントしました。
黄色は自然光などにより色が吸われてしまうことがあるので
どのようにカラーを出すかは現場によって異なりますが
よく考えてご提案したいと常々思います。
空間によってコットン生地や織物など
空間の質感もカーテンによって変わるので
色々な生地のなかからご提案したいと思います。
お客様もお仕事の後、ここでお休みになるのが
うれしいですと話してくれました。
ウィリアムモリスの魔法かもしれませんね。
これからも素敵な時間を過ごしていただきたいと思います。