2025.07.22
RRLの世界観を住まいに。
ラルフローレンが愛した、無骨で上質な
アメリカンヴィンテージの世界を自宅の一室に
お子様の成長とともに役割を終えたかつての子ども部屋。
今回のリノベーションは、そこに新たな命を吹き込むプロジェクトでした。
御殿場市にお住まいのオーナー様のご要望は、自分の好きな世界観に浸れる、趣味のための空間が欲しいという明確なもの。
選ばれたテーマは、“RRL(ダブルアールエル)”。
ラルフローレンが自身の理想とするアメリカ文化を具現化したこのブランドは、ウエスタン・ミリタリー・ワークといった古き良きアメリカのエッセンスを盛り込み、無骨で上質なスタイルを提案しています。
そんなRRLの世界観を、素材・照明・ディテールにまでこだわって空間に落とし込んだ、大人の趣味部屋が完成しました。
アメリカ西部の山小屋のような落ち着いた空気感
ログハウスの温もりを演出
既存の壁紙はヴィンテージ調の木目のクロスを横張りにすることでログハウスのような印象に仕上げ、
一部の壁にはレンガ調のクロスをアクセントにして、アメリカ西部の山小屋のような落ち着いた空気感を演出しました。
無骨ながらもどこか落ち着きのある、“男の隠れ家”のような世界が広がります。

BEFORE


梁と床に深みを与える再仕上げ
磨き上げて浮かぶ木の表情。重厚感あるクラシックな床と梁へ
既存の梁と床はそのまま活かしつつ、研磨機で表面を磨き、木材本来の質感を丁寧に引き出しました。
その後、深みのあるブラウンで再塗装を施すことで、空間全体に重厚感と一体感が生まれています。
特に梁は、天井高にアクセントを加える重要な構成要素。
木の節や年輪が浮かび上がり、クラフトマンシップの宿るRRLらしい風合いを空間に与えてくれます。


昼は自然光、夜は陰影。ウッドブラインドと照明がつくる、表情豊かな空間

光で整える空気感
窓まわりにはウッドブラインドを採用。
日中は光量を細かく調整しながら、木の隙間から柔らかく光を取り入れることで、落ち着きのある明るさを確保。
一転、夜には照明の陰影が主役になります。
配線を新たに設けて設置したクラシカルなシャンデリアやペンダントライト、壁に配したウォールライト、テーブルランプなど──
複数の照明器具が織りなす光のレイヤーが、時間帯ごとに違う空間の表情を生み出します。
「夜のこの部屋が一番好き」というオーナー様の言葉の通り、照明が“空気”を変える贅沢を実感できる設計です。


再塗装で生まれ変わったキャビネットと、物語を紡ぐライティングビューロ
思い出の家具を、新たな舞台へ
長年ご愛用されていたリビングのサイドボードは、今回の空間に合わせて研磨機で磨き、再塗装。
RRLの世界観に馴染む、深い色合いのディスプレイキャビネットとして生まれ変わりました。
また、空間のコーナーにはアンティーク調のライティングビューロを新たに設置。
無垢材の質感とクラシカルなフォルムが、空間に知的なムードと深みを加えています。
古き良き家具たちが、趣味の時間をそっと引き立てる存在となっています。
和紙と間接照明が彩るディスプレイクローク+造作収納で暮らしに遊び心を
収納も、“見せる”という発想へ
かつては扉で隠されていた収納スペースを撤去し、和紙素材と間接照明を用いたディスプレイクロークへと大胆に刷新。
まるでショップのように、趣味のアイテムが美しく並ぶ光景は、日常に彩りを加えてくれます。
さらに、ブーツ・バッグ・衣類などのために、用途別に設計された造作収納を製作。
「飾るようにしまう」という楽しさを取り入れた、遊び心ある収納空間が完成しました。
Before
フィニッシングタッチ/空間に物語を添える、最後のひと手間
ヴィンテージの舵輪が導く冒険のはじまり
RRLの世界観にアクセントを
フィニッシングタッチとして、
入口正面の壁にアクセントを加えたいと考えました。
そこで出会ったのがヴィンテージの”舵輪”(だりん)。
かつての船の操舵に使われたこの舵輪は、
まるで旅や冒険の始まりを感じさせるアイテムです。
無骨さと遊び心を兼ねそろえたその存在が、
RRLの世界観とも調和し、空間の象徴となる
ワンポイントになりました。
素材・光・収納…細部にこだわった「RRLのある暮らし」空間を彩る5つのポイント
1.ラルフローレン「RRL」の世界観をディテールまで再現した空間デザイン
ウエスタン・ミリタリー・ワークといったアメリカンヴィンテージの要素を、素材や色使い、ディテールに反映。
既存の子ども部屋を、大人の趣味空間として生まれ変わらせました。
素材や照明、家具選びに至るまで、RRLの無骨で上質なスタイルを空間に落とし込みました。
2.木の質感と重厚感を活かしたリノベーション(既存素材の魅力を引き出すトーンコントロール)
壁には木目とレンガ調クロスを使い分け、梁と床はサンダー仕上げ+再塗装で素材の風合いを強調。
クラフト感あふれる空間構成で、ログハウスのような温もりを演出しています。
梁や床は丁寧に磨き上げ、深みのある色で仕上げる。木の表情を活かしながら、空間に統一感と重厚感をもたらしました。
3.“光と陰影”を楽しむ照明設計
ウッドブラインドで自然光をコントロールしつつ、シャンデリアやウォールライトなど多重の照明を組み合わせて陰影を表現。
時間帯によって雰囲気が変化する、表情豊かな空間に。
4.“見せる収納”と家具再生で趣味性を引き立てる
収納はあえて扉をなくし、間接照明+和紙でディスプレイクロークに。
さらに、既存家具をリメイクして再利用し、新たな物語を紡ぐアイテムとして活かしています。
5.空間の象徴となるフィニッシングタッチ
ヴィンテージの舵輪を象徴的に配置。旅や冒険を感じさせるこの一点が空間のストーリーを締めくくる印象的なアイコンとなっています。
今回は、お客様が大切にされている“好き”の世界を、いかに空間に落とし込むかを一番に考えながらプランニングしました。
照明の陰影、素材の使い方、家具の再生──
細部までこだわったことで、日常の中に非日常が溶け込むような空間に仕上がったと感じています。
お客様の声
想像していた以上に素敵な空間を演出していただきとても感謝しています。大満足です!