2025.11.27

英国で磨いたインテリアデザインの視点|LONDON REPORT ①

インテリア研修のためにイギリスへ行ってきました。
そのときに出会った空間やデザイン、そして心に残った景色を、
これから少しずつブログに綴っていきたいと思います。

まずは、ロンドン南西部にあるバタシーパワーステーションと、近くのバタシーパークで訪れたアンティークフェアのことから――。
ロンドン南西部、テムズ川沿いに佇む バタシーパワーステーション(Battersea Power Station)
1930年代に建設され、かつてはロンドンの産業を支えた火力発電所。長く使われなくなり、廃墟のように時を止めていましたが、2022年、ついに新たなランドマークとして再生されました。

まず目に飛び込んでくるのは象徴的な日本の大きな煙突。

すごいですよね。
外観は当時のまま残され、内部はモダンで開放的なデザインへと生まれ変わっていました。
周辺にも新しい建物が建ち、エリア全体が未来へ向けて動き出している印象でした。


再開発された発電所の内部へ足を踏み入れると、まず圧倒されるのはそのスケール感。
そして何より、歴史を無理に隠さずそのままデザインに取り組んでいる姿勢がとても印象的でした。

特に心を掴まれたのはバーエリア。

かつての巨大な配管やパイプラインをあえて残し、そこに現代的な照明や素材を組み合わせていました。

“古いものを撤去して新しくする”のではなく、調和させるデザイン。

何かいいなあ。。
この日は、近くので開催されていたアンティークフェアにも立ち寄りました。

それぞれのスタンドの見せ方も工夫されていて、まさに「見せるデザイン」の勉強になる空間でした。

食器、家具、ジュエリー、絵画、布ものなどがずらりと並び、
どれもただ古いだけではなく、時を重ねることでしか生まれない味わいがありました。

特に心を奪われたのは、1900年代初頭の手織りの絨毯。
見る角度で表情が変わり、落ち着いた深みのある色がとても美しかったです。

壊れたら直し、使い続け、次の世代へと受け継いでいく。

ロンドンの人々にとってアンティークは特別な存在ではなく、暮らしの一部。
そのようなものに敬意を払う文化が根付いているのだなあと感じました。

バタシーパワーステーションの再生も、アンティークフェアも、
一見異なるもののようでいて、共通する思想がありました。

それは、過去を大切にして、時間とともに育てていくデザイン。

素敵ですね。

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